きらめきを訪ねて

アイドル・舞台観劇・映画・各種イベントの記録。 プリティーリズムファンのプリズム構成員、いわゆるプリズムヤクザ。 キンプリ、スタ☆コン、ドリフェス!!!!!!、プリキュアetc。ハイローからLDHもお熱。 とにかく楽しいことに首を突っ込んでないと息が出来ない。

キンプリスッスッス4章はデートDVである。

敢えてショッキングな事を書く。

キンプリスッスッス4章はデートDVである。
以下ネタバレを含みます。
これはキンプリスッスッス4章についての色々な感想を読んだ上での、(公開から四日目の)一個人の感想です。

観客とキンプリ(プリティーシリーズ)、ひいては観客と菱田監督との信頼関係は、"プリズムショーは人を笑顔にするもの"という大前提があって成り立つものであった。
しかし、11話。
それは起こった。
シンの内に目覚めたプリズムの使者、シャインはあろうことか、プリズムショーを使ってエゴ、自己満足の愛を押し付ける。
そのプリズムショーは"冷たいの、愛が感じられないの"と、ジュネをして言わしめるものであった。
その圧倒的な力の前に、ある者は魅了され、ある者は怯え、嘆いた。
一方的なエゴの押し付け、これは暴力、同意のない性交、レイプである。
此処に、観客と菱田監督との信頼関係は崩れ去った。

キンプリでは、丁寧に、作中の観客=あなた達(わたし)であるとして描いて来た。
サイリウムの光、ステージへの歓声、そして歌。
そのひとつひとつが、あなた自身であるとして描いて来た。

その丁寧な描写の全てが牙を剥く。
つまり、シャインのプリズムショーで傷付けられたのはお前達であるとしたのだ。

その上で展開される12話。
キンプリは、わたし達に、傷付いた観客でいることを許さなかった。

シャインによって傷付けられた観客。
再びステージに立ったシンに怯える観客。
謝罪するシン。
大部分の観客からは、赦しが得られる。
しかしシンは少数の涙を流す観客に目を留め、涙する。
それを、優しく丁寧な描写と評価する向きもあるだろう。
涙を流していたわたし達は、涙して謝るシンに気付き、エールの拍手を送る。
此処でわたしは、イコールであるとされて来た観客と乖離してしまった。
赦すことを強要されていると感じてしまった。

わたし達はシンにこの責任がないことを知ってしまっている。
それどころか、シンは専用衣装とマイソング、ステージを奪われた被害者である。

我々が謝って欲しいのは、このショーを行ったシャインであり、"プリズムショーはみんなを笑顔にする"というお約束を破った菱田正和である。

4章はデートDVであると断じたのは、この、強姦→赦しの強要だけではない。
"プリズムショーはみんなを笑顔にする"というお約束をひっくり返すという禁忌を犯しながら、それでも僕と結婚してくれますか?と宣うからだ。
エーデルローズ生7人のユニット、セプテントリオンからのプリズムショーによるプロポーズ。
しかしその瞬間、プリズムワールドとの接続が落とされる。

演技続行を望む観客は、ナナイロノチカイを歌い返すことでセプテントリオンに応え、それを以ってセプテントリオンはリンク(=観客)とエンゲージする。
シャインは7人と観客の絆のリングによって、再び暗い水の底へと帰ることとなる。
美しい大団円。

だがしかし待って欲しい。
それは先程描かれた、赦しの強要と同じではなかろうか?
逃げられない、目を背けることの出来ない映画館という閉鎖空間。
婚姻の誓いまでも強要されてしまった、そのように感じた。

「何があっても付いて来てくれるよね?」
その菱田監督からの信頼に応えられなくて申し訳ない。
"プリズムショーはみんなを笑顔にするもの"
これを破った菱田正和はこの後1000年の間、封印されなければならない。